先日、妻の産婦人科の検診に同席したとき、先生からこんな話が出ました。

「RSウイルスワクチン、検討されますか?」

妻はすでに知っていたようで、「打ちたいと思ってました」とすんなり答えていました。でも僕は正直、その場で初めて聞いた名前でした。

papaのquestionの表情

RSウイルスワクチン?妊婦が打つやつ?赤ちゃんのため?

帰り道、気になって調べてみました。調べれば調べるほど「これ、パパも知っておくべきだな」と思ったので、記事にまとめることにしました。

こんな方に読んでほしい記事です
  • 産婦人科でRSウイルスワクチンの話が出て、よく分からなかったパパ・ママ
  • 妊娠中なのにワクチンを打っていいのか不安な方
  • 費用や副反応が気になって踏み切れていない方

RSウイルスって何?大人には「ただの風邪」でも赤ちゃんには危険

まず基本から。

RSウイルスは、毎年秋〜冬に流行する呼吸器系のウイルスです。大人がかかると「ちょっとした風邪」で終わることが多いです。

でも赤ちゃんにとっては話が違います。

大人の場合赤ちゃんの場合
鼻水・軽い発熱で終わることが多い肺炎・気管支炎・無呼吸発作のリスクあり
数日で回復入院が必要になることも
  • 2歳までにほぼ100%が感染する ※1
  • 生後6ヶ月未満は特に重症化しやすい ※1
  • 日本では毎年約3万人の乳幼児が入院している ※1

しかも厄介なのが、治療薬がないこと。かかってしまったら対症療法しかありません。だからこそ「感染させない」ことが最大の防御になります。 ※1

妊婦が打つと赤ちゃんが守られる仕組み

「でも、妊婦が打つワクチンがなぜ赤ちゃんを守るの?」

これが最初に疑問に思ったことでした。仕組みはシンプルです。

  1. 妊娠中にお母さんがワクチンを打つ
  2. お母さんの体内でRSウイルスへの抗体が作られる
  3. その抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに届く
  4. 生まれた赤ちゃんが最初から抗体を持った状態になる

生後6ヶ月未満の赤ちゃんは、自分ではまだワクチンを打てません。 その空白期間を、お母さんからもらった抗体が守ってくれるというわけです。

papaのthinkingの表情

お母さんが「盾」を作って、それを赤ちゃんに渡してから生まれてくる、ということか。

「風邪薬もダメなのに、ワクチンは大丈夫なの?」

調べながら僕が一番気になったのがここでした。

妊娠中は市販の風邪薬すら飲めません。それなのにワクチンを打っていいの? と思うのは自然な疑問だと思います。

でも、風邪薬とワクチンは仕組みが根本的に違います

風邪薬がNGな理由は、薬の化学成分が血液を通じて胎盤を越え、赤ちゃんに直接届いてしまうからです。臓器の形成に影響したり、子宮収縮を引き起こすリスクがあります。

一方、今回のRSワクチン(アブリスボ)はタンパク質ワクチンという種類で、ウイルスそのものは入っていません。お母さんの免疫を刺激してできた「抗体」だけが赤ちゃんに届きます。妊婦への使用を前提に臨床試験を経て承認されています。

赤ちゃんへの影響
風邪薬薬の成分(異物)が直接届く 🚫
RSワクチン(アブリスボ)お母さんが作った「盾(抗体)」だけ届く 🛡️

赤ちゃんに届くのは「守るための抗体」だけ。だから妊婦に打てる、ということです。

副反応・リスクは?「早産との関係」も調べた

副反応についても調べました。

よくある副反応(軽いもの) ※4

  • 注射部位の痛み(約40%)
  • 頭痛・筋肉痛(約27%)
  • 発熱はほとんどなし

コロナワクチンのような発熱や倦怠感は少ないようです。実際、妻も副反応はまったくありませんでした

「早産リスク」はどうなの?

アメリカで32万人以上の妊婦の接種データを分析した結果、ワクチン接種と早産の間に直接的な因果関係は示されませんでした ※2。接種しなくても同様の率で早産は起こりうるとのことです。

ただし、妊娠高血圧症候群のリスクがある方や、過去に発症したことがある方は、必ず主治医に相談してください。

「コロナワクチンも怖かったし、これも怖い」と思う方へ

コロナ禍でワクチンへの不信感が広がったのは事実ですし、その気持ちはわかります。でも、RSワクチンはコロナワクチンといくつか重要な点で違います。

コロナワクチンRSワクチン(アブリスボ)
種類mRNA(当時は新技術)タンパク質(従来型)
技術の歴史数年数十年の実績
妊婦データ当初ほぼなし最初から妊婦対象で試験
承認経緯緊急承認通常の審査プロセス

コロナワクチンへの不安は「新しすぎてデータが少ない」という点が大きかったと思います。それは一定合理的な懸念でした。でも「あのワクチンが不安だった=すべてのワクチンが怪しい」とはなりません。ワクチンごとに技術・歴史・データ量は全然違うので、個別に判断することが大切です。技術的な安全性については、ワクチンごとの臨床試験・審査データをもとに判断するのが基本だと思っています。

費用と接種方法:かかりつけ産婦人科で申請書1枚、それだけでOKだった

接種時期:妊娠28〜36週が推奨

効果が出るまで約2週間かかるため、出産予定日から逆算してタイミングを決める必要があります。

費用:2026年4月から公費(原則無料)

それ以前は3〜4万円の自己負担でしたが、厚生労働省が2026年4月からの定期接種化を決定し、公費補助が受けられるようになりました(※3)。

我が家の場合、かかりつけの産婦人科でそのまま接種できました。市外在住でしたが、病院で申請書を1枚記入するだけで無料に。「市役所や保健所で手続きが必要かも」と思っていたので、これはうれしい誤算でした。

接種そのものも産院で受けました。注射自体は一般的な予防接種と同じくらいの痛みで、その後の副反応も特にありませんでした。

mamaのrelievedの表情

病院で申請書を書くだけで無料になったよ。思ったより全然簡単だった。

papaのsurprisedの表情

市役所とか行かなくていいの?それは楽だね。

接種前に「今住んでいる自治体で公費対象になっているか」を産婦人科に確認しておくとスムーズです。

妻と相談して、打つことにしました

打つかどうかを妻と話したとき、妻からこんな話が出てきました。

「私、喘息持ちだから、子どもが気管支系の病気になるのが特に怖くて。だからずっと気になってたんだよね」

そういうことか、と思いました。検診の場で先生の話に「打ちたいと思ってました」とすんなり答えられたのは、妻がずっと前から自分なりに調べていたからでした。

RSウイルスは肺炎や気管支炎を引き起こすことがあります。喘息を持っていると気管支系の病気への警戒心はもともと高い。それに加えて「自分の体質が子どもに遺伝するかもしれない」という不安も重なります。妻にとってRSウイルスは「よく知らない病気」ではなく「特に気をつけたい病気」でした。

mamaのworriedの表情

私が喘息持ちだから、子どもに同じ思いをさせたくなくて。気管支の病気が一番怖いんだよね。

papaのneutralの表情

そうか、だからもう調べてたんだね。僕だけが知らなかった。

先生は「任意で検討してください」というスタンスでしたが、「どう思いますか?」と聞いたら「打ったらいいんじゃないかな」とのこと。その一言も後押しになりました。

調べてみて、僕の結論はシンプルでした。

リスクより得られる利益が、明らかに上回る。

生後6ヶ月未満の赤ちゃんをRSウイルスから守れる手段が今はあります。臨床試験を経て承認された技術です。費用の心配もなくなりました。実際に接種後、妻の副反応もまったくありませんでした。


まとめ:次の検診で1つだけ確認してみてください

産婦人科の次の検診で「RSウイルスワクチンはいつごろ打てますか?」と聞いてみてください。

妊娠28〜36週が接種推奨時期です。もしその時期が近いなら、今日の検診で確認するのが一番早い。

産婦人科で初めて聞いた名前でも、帰り道に調べればわかることはたくさんあります。パパが一緒に調べて、一緒に決める。それだけで赤ちゃんへの備えは一段階上がると思っています。


参考資料

※この記事は個人の調査・体験をもとにしたものです。接種の判断は必ずかかりつけの産婦人科医にご相談ください。


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